知っていましたか?

母乳量は4週目以降、一定の量になります。

分泌される母乳の量は最初の数週間で急速に増加しますが、その後は赤ちゃんが大きくなっても固形食を始めるまでほとんど変化しません。驚くべきことに、母乳育児の4週目の赤ちゃんは母乳育児の6か月目の赤ちゃんと同じ量を飲みます。これは本当です。飲む頻度は減りますが、赤ちゃんは毎回の授乳でより多くの母乳をより効率的に摂取します。これは、1日あたり同量のエネルギーを消費して、成長・発達段階の変化をサポートしていることを意味します。¹³⁷

赤ちゃんへのメリットを超えて

母乳育児は次のような母親のメリットと関連があります。


  • 血圧の低下
  • コルチゾール(ストレスホルモン)の値の低下

長期的にみると、6か月間以上の母乳育児は次のリスク低下させます


  • 卵巣がん
  • 乳がん
  • 子宮体がん
  • 心臓疾患
  • 脳卒中


このリストの根拠となる研究は本章の最後で確認することができます。¹³⁸

迷信?本当?

「授乳している間は妊娠できない」

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迷信です。完璧な完全母乳栄養(他の液体や食べ物を赤ちゃんに与えずに夜中も含めて赤ちゃんが欲しがるときに授乳すること)は、多くの女性において排卵を抑制します。¹³⁹ ただし、これは保証されません。また、生理の前に排卵があることを忘れないでください。つまり、生理が戻ってこなかった場合、最初の排卵で妊娠しており、しばらくの間気づいていない可能性があります。ですから、妊娠を希望しない場合は、予備として他の避妊法も行ってください。

母乳: 栄養を超えて

赤ちゃんが2~3か月目になると、母乳は次第に防御タンパク質であるラクトフェリン、抗菌および抗ウイルスの酵素であるリゾチームを高いレベルで生成します。¹⁴⁰ 赤ちゃんがもっと活発になり始めていることを母乳が予測し、まもなく赤ちゃんが立ち向かうことになる一部の細菌やウイルスとの闘いを促す準備をしているからでしょうか?

知っていましたか?

授乳は口の発達を促します

母乳育児は生まれてからすぐに始まる、赤ちゃんのあごと歯並びの発達を促します。事実、母乳育児の赤ちゃんでは不正咬合(噛み合わせ不良)が68パーセント低減します。乳房への吸てつは、赤ちゃんの口の筋肉の徹底的なトレーニングにもなります。これで、将来食べたり、はっきりと話したりするための準備が整います。¹⁴¹